東日本大震災の影響で、地図の書き換えが必要になるかもしれない。東北太平洋側の海岸線が地盤沈下し、海と一体化しているからだ。ただ、面積の減少は市町村への地方交付税の減少につながる。国土地理院は「今調査すれば、被災した自治体に気の毒だ」として、当面は地図を更新しない方針だ。 市街地が壊滅的被害を受けた宮城県南三陸町の志津川港周辺。鉄工所や船舶エンジン工場があった場所は完全に海になり、面影さえない。町によると津波後、港周辺の地盤は最大75センチ低くなったという。 今月は3日前後が「大潮」で、11日にかけて満潮時の潮位が高い。漁網販売会社経営の今野益二郎さん(60)の店舗兼倉庫も冠水する。「昔は海だった埋め立て地はほとんどが海に戻ったということ」と話す。港から約200メートル離れた本浜町でも、志津川湾に注ぐ川沿いの約10戸が水没している。 国土地理院の調査では、今回の津波で青森県から福島県で