東京電力は20日、福島第一原発1〜3号機の原子炉内の燃料棒が一部溶融していると認めた。これまで燃料の損傷や破損は認めていたが、溶融については「判断できる材料を持ち合わせていない」などとして、はっきり認めてこなかった。 東電はこの日、1〜3号機のタービン建屋地下などで3月30日までに採取した汚染水の成分分析のやり直し結果を発表。燃料が溶融しない限り放出されない物質が高濃度で含まれていた。 1〜3号機では水素爆発などの状況から、事故発生の翌日には燃料溶融の可能性が指摘されていた。だが、東電や経済産業省原子力安全・保安院は燃料棒の「損傷」を認めるにとどめていた。保安院は今月18日、ようやく1〜3号機で燃料溶融が起きているとの公式見解を原子力安全委員会に初めて報告した。 この際、保安院は、燃料を焼き固めたペレットが溶けて形が崩れたと判断し、「燃料ペレットの溶融」と位置づけていた。この判断を、