未曽有の大震災がわが国を襲って以来、隣の中国では、かつて見たことのない「日本応援コール」が巻き起こっている。 震災直後、ネットとマスメディアで上がってきたのはまず、日本人に対する称賛の声だ。災難に際しての日本国民の冷静沈着さと秩序感覚、非常事態の中でも他人様(ひとさま)に迷惑をかけない心構え、さらには「震災後の品不足の中でも便乗値上げが見られない」という「不思議な」現象など、日本では「当たり前」とされる事柄のすべてが、多くの中国人に多大な衝撃を与えて、彼らを大いに感心させたようである。 そのことの持つ意味は非常に大きい。日本国民が自らの行いをもって、江沢民政権以来の反日教育が中国国民に植え付けた「悪魔的な日本人像」の一角を崩したことになるのと同時に、中国人自身の意識変革の発端ともなりうるからだ。 というのも、震災に際しての日本人の諸々の美徳に対する称賛の背後にあるのは、まさに中国社会の「美