【パリ=五十嵐文】欧州歴訪中の習近平(シージンピン)中国国家主席が25日から訪れているフランスで、中仏両国の蜜月ぶりが目立っている。 フランス経済が低迷する中、習氏の訪仏を対中輸出拡大の契機にしようと懸命なフランス側と、日米両国の対中圧力への対抗軸として欧州接近を図る中国側の思惑が一致した形だ。 フランス側は26日にパリで行われた習氏の歓迎式典後、100人以上の騎馬兵が、習氏とオランド大統領を乗せた車をエリゼ宮まで護衛する厚遇ぶりを見せた。オランド氏は26日夜のエリゼ宮での夕食会に続き、27日にはベルサイユ宮殿で歓迎コンサートを開き、商機拡大のための「誘惑作戦」(フィガロ紙)を展開している。