「女三人よれば……」という少々失礼なことわざを引くまでもなく、古来、<女性は男性よりも多弁である>と言いならわされてきました。 ベテラン夫婦漫才、宮川大助・花子の得意ネタでも、映画や小説、演歌の世界でも、「男は寡黙、女は多弁」という設定が、当たり前のようにまかり通っています。 1日に女性が約2万語、男性は約7000語? 実のところ、「女性はおしゃべりである」という通説には、ある科学的な根拠があります。2006年に米カリフォルニア大学の神経学者が発表したデータによると、米国に住む普通の男女が1日に話す語数は、女性が約2万語であるのに対し、男性は約7000語にとどまり、その差は実に3倍に達するということです。統計の当否に疑問を投げかける声もありますが、この研究でも、おしゃべりをめぐる男女差の原因は解明されないままでありました。 「多弁」なオスの脳内に多い、あるタンパク質 ところがここに来て