社会問題としての売買春 社会問題としての売買春----社会科学の言語論的転回をふまえて---- 1 はじめに 近年の社会科学・社会理論の潮流を表すもっとも重要なキー・ワードの一つに、「言語論的転回(linguistic turn)」がある。雑駁な表現を省みずにいうなら、それは以下の認識論的特徴を備えている。第一に構造主義的な言語観。それは言語を、世界や現実を反映するものではなく、逆に、世界や現実を構成するものとして捉える。第二に社会唯名論。社会現象は、客観的実在ではなく、それが存在すると想い描かれることによってそれとして存在する「表象」と捉えられる。第三に反・還元主義。それは社会を構成する要素として言語の果たす役割を重視する。そして従来の社会科学(特にマルクス主義や客観主義的社会学)にみられる、「言語/言語外の現実」、「主観的表象(言説)/客観的構造」、「テクスト/コンテクスト」といった
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