日本一の老舗シューケアメーカー「コロンブス」の全面協力、Begin & MEN’S EX特別編集で好評発売中の書籍『究極の靴磨き』から、その中身をピックアップしてご紹介する。初回のトピックは「靴磨きのメカニズム」。そもそも靴を磨くと長持ちするのは何故? 究極の靴磨きに「ふさわしい靴」とは? 10年選手を育てるためには監督の腕を磨かなければならないが、そもそものプレイヤーに素質がなければ話にならない。スカウトに求められるのは、革と製法を見極めるスキルだ。 【素材】から考える 磨きがいのある革はキメが細かく、深い光沢をたたえている。生後2年くらいまでの若い牛の皮を、自然の風合いを生かし、鞣なめした革がこの特徴を備える。 [1]磨きにふさわしい革とは? 皮は表皮層、銀面層、網状層からなり、2番目の銀面層が鞣製(じゅうせい)作業で革になる。繊維状のコラーゲンタンパク質が束になって複雑に絡み合う構造