だいぶ印象が悪いだろうけど、俺は色々な女性に愛されていたい。 そして、一度愛してくれた女性にはずっと愛していてもらいたい。 一度愛してくれた人が、自分を好きじゃなくなる状況を想像すると胸が締め付けられる。 たとえ、俺自身がその人をそこまで愛していなかったとしても。 しかし日本では一夫一妻制で、いずれ一人の女性を選んで一生を捧げなければいけない。 この倫理が俺をまた苦しめる。なぜならそれは、一人の女性にしか愛してもらってはいけないということだから。 こんな捻じ曲がった思考が生まれたのは、幼少の頃にさかのぼる。 昔から両親が共働きをしていて、俺は典型的なかぎっ子だった。 一人っ子なため家に人が居ることが少なく、ご飯も作り置きのものを一人で食べることが多かった。 しかし幼く、なおかつ体の弱かった俺は母の手を煩わせがちで、時々「あんたがすぐ病気になるから」だとか 「ご飯作らないといけないから」など
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