男はなぜ女に飯を奢るか。なぜこんな簡単な質問に悩む多くの人間がいるのだろうか。女は股を開き、男はそれにカネを払う。そこに何も不健全なことはなく、まったくもって当然なことである。 先日たまたま銀座の歌舞伎座で「出刃打お玉」を見る機会があった。売春婦に助けられてあだ討ちを成し遂げる侍の話である。僕が驚いたのは、女を買うということが至極当然のこととして表現の中に取り入れられていたことである。買春は別に騒ぐようなことでもなんでもないはずなのに、それについて語ることがあたかもスキャンダラスな何かであるかのように語られる現在日本の状況というのは非常に不可思議マカ不思議であり、少なくともかつての日本においては、現在のように買春行為を自分探しツールとして過剰に祭り上げたり、または汚れたものとして過剰に無視したりといった、まるで女にモテたことがない男たちが考えたような女に対する幻想に支配された陰気で柔弱でヘ