フィクションのジャンルとしては「作品中で何らかの謎が提示されやがてそれが解かれてゆく」という類のもの。例えば、作品中で事件(犯罪)が起きるが、その犯人が誰なのか、また動機が何なのか、あるいはどのように犯行を行ったのか、ということなどが読者にとって隠されたまま(謎のままに)物語が展開し、作品の最後の辺りで謎が解き明かされる(種明かしがされる)といった作品である。一般的には作品の最後辺りまで謎が残るような展開(読者が謎を知りたいあまりに思わず読み進んでしまうような手法)で書かれている。つまり「種明かし」が「引き延ばされ」、読者を「じらす」ような手法が採られるのでその意味では推理小説は「サスペンス」というジャンル分けとも重なっていることも多い(なお、「サスペンス」は、語源的には「サスペンド」(引き伸ばす)という動詞の派生語が転じてジャンル名になったもの)。謎(不可思議)は事件ばかりでなく、現代風