「国民に負担をより強いてまで、開催にこだわるのはなぜなのか」(朝日新聞)、「大阪万博、中止でええやん」(東京新聞)といった声すらあがる。さらにパビリオンなどの工事の遅れが深刻化しており、「やりたくても間に合わないのではないか」と危惧する声も聞かれる。いったい万博はどうなるのか、そして万博は日本に何をもたらすことになるのだろうか。 想定来場者数2820万人、経済波及効果は2兆円――。大阪湾にある夢洲ゆめしまで2025年4月13日から10月13日まで開かれる大阪2度目の万博は、その経済効果が繰り返し強調されている。逆に開催に疑問符を投げかける向きは、経済効果は見込めないとか、税金をムダに投じるだけだと言う。いずれも損得勘定が先に立っているわけだ。万博は一時の経済対策と同じなのだろうか。 万博誘致の影の立役者は作家の故・堺屋太一氏 2025年の大阪・関西万博誘致の影の立役者は、作家の故・堺屋太一