過去12年務めてきたUSENの社長を、11月26日に退任した宇野康秀氏。なぜ今社長を退いたのか、なぜ個人で会社の赤字事業を背負うのか、今後何をしていくのか――東洋経済の独占取材に胸中のすべてを語った。 ――11月26日に社長を退き、代表権のない会長に就任されました。 もともと1998年に社長に就任したころから、10年を交代の節目に考えていました。同じ社長が10年以上社長を続けるのは組織にとってよくないですから。(人材派遣会社の)インテリジェンスをちょうど10年でやめたのも、そうした考えからです。USENも10年目を迎えたころ、経営難に直面してしまい、いったん経営の安定化を図るまでは、と思って取り組んできました。今、ようやく安定化の見通しが立ちました。さまざまな方にご迷惑をおかけしたので、けじめをつける意味で社長を降りることを決めました。 ――シンジケート・ローン(協調融資)の財務制限