「なぜ大学に行くのか」この問いに明確に答えられる高校生は、どれだけいるのだろうか。 ベネッセ教育総合研究所が実施した調査では、8割を超える高校生が進学の理由について、「将来の仕事に役立つ勉強がしたいから」と答えている。 しかし、変化の激しい時代に「将来の仕事に役立つ勉強」を定義するのは容易ではない。アメリカでは「2011年度に小学校に入学した子供たちの65%は大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」と予測されている。 高校生にとって進路選択がますます難しくなっている中、既存の価値観に縛られず新たな道を颯爽と歩む若者がいる。2014年に設立されたミネルヴァ大学に通う、日原翔氏だ。 ミネルヴァ大学は4年間で7都市を移動しながら学ぶ全寮制大学。教室は一切持たず講義はすべてオンラインで行われる。学生は事前に書籍等を読み込み、授業はディスカッション中心の「反転授業」や、あるいは各都市で企業や