「あいちトリエンナーレ2019」は10月14日、75日間の会期を終えた。慰安婦を表現する少女像や昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品が展示された「表現の不自由展・その後」は、「電凸」と呼ばれる激しい抗議電話や脅迫を受け、開幕3日後から約2カ月間、中止となった。 「自由に表現したいなら、税金を使わずにやれば良い」「税金で国をおとしめるような表現をすることはけしからん」――。不自由展に反対する人たちから、そうした意見が多く聞かれた。そもそも、公のお金と、文化や芸術の関係をどう考えるべきなのか。憲法学者で、文化芸術への公的助成に詳しい横大道聡・慶応義塾大学大学院教授に聞いた。