――「大量消費社会」の影にある本当の課題 今回(第3回)のテーマは、「消費」についてです。前回のテーマ「エコロジー」と切っても切れない関係にあり、「環境破壊の原因は、大量消費時代にある」という人も少なくありません。消費にはどことなく“罪悪感”も漂います。消費は本当に罪なのでしょうか――。 「消費は悪だ」と言わんばかりに、僕たちは“もったいない理論”が好きです。特に近年はその傾向が強くなっています。 例えば、石油資源の有限性について話すとき、なぜだかイキイキとした表情になっていることに気づきます。人は、“有限の資源”についての話が好きなのです。 もちろん資源を大切にすることは大事なことです。でも僕は、近年の“もったいない理論”に少し違和感を覚えます。これはある意味、昔の時代【資源を際限なく使っていた(使えると思っていた)時代】を懐かしく感じていることへの裏返しではないのか――、僕はつい