独ダイムラークライスラーは14日、北米クライスラー部門を米投資ファンドのサーベラス・キャピタル・マネジメントに55億ユーロ(約9000億円)で売却すると発表した。ダイムラーが持て余したクライスラーをどう再生するのか。投資ファンドの手腕が注目されるが、サーベラスに与えられた真の使命は「再生」ではなく「時間稼ぎ」かもしれない。 「ダイムラー、クライスラー双方が新しいスタートを切るための正しい状態を生み出した」。14日の会見でダイムラークライスラーのディーター・ツェッチェ社長はこう語った。 重荷を下ろしたダイムラーは確かにそうだが、クライスラーが「正しい状態」になったとは考えにくい。クライスラーはこれからどうなるのか。それを知るための大きなヒントが実は中国にある。 10ポンドで売られたローバー 3月27日、中国の南京汽車集団が新型セダンの生産を開始した。「中国初の本格的スポーツカー」をうたうオー