アスキー総研のテーマは、デジタルとコンテンツの関係というわけなのだが、これが「都市論」的な話になってくる。たとえば、アスキー総研は、現在の「秋葉原」を80年代の「原宿・渋谷」をアナロジーとして見ている部分がある。原宿・渋谷⇔秋葉原、ファッション・広告⇔デジタル・コンテンツ、パルコ・竹下通り⇔ヨドバシ・中央通り、パルコ文化⇔角川グループという図式が書けるだろう。角川グループというのは、音羽一ツ橋(講談社・小学館)よりも一段私小説的で、萌える文化を持っている。いまの時代なりの、文学に近いマンガ・アニメというべきか。 それでは、原宿・渋谷の文化が80年代以降どのような道をたどったのか。これには個人的にものすごく興味があった。映画『下妻物語』を見て、ロリータ、ゴスロリ、カワイイに、その思想的な背景というものに圧倒された。ところが、わたしは言うまでもなく、秋葉原や神保町のほうをフランチャイズにしてい
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