まず、全体的に読みやすくなった。それは、各章が扱う範囲が明確になったためである。具体的には、10章~15章のコンポーネント設計と、17章の横断的関心事についての内容である。“完成版草稿”では論理階層のガイドラインの中に含まれていたこれらの内容は、正式公開版では別の章として独立させてある。 次に、表現が一部変更された。“完成版草稿”では、アーキテクチャ設計において個別の設計判断が必要な個所のことを「ホット・スポット」と呼んでいたが、正式公開版では「鍵となる問題点(Key issues)」と表現している。 また、そのような設計判断が必要な個所として、“完成版草稿”では「アーキテクチャ・フレーム」と「品質属性」の2種類を紹介していたが、正式公開版では前者のことを単に「横断的関心事(Crosscutting concerns)」としている。ただしこれらは表現上の問題だけであり、概念や記述内容に変更