著作権に関しては、ひと筋縄で解決できない難題が多い。「著作権の保護期間延長」もそのひとつだ。 現在、日本において、小説や音楽、写真、美術といった作品は、作者の死後50年まで著作権の保護期間が設けられている(映画は公表後70年)。作者の死後は、その子孫などが著作権を受け継ぐため、例えば小説を元に映画を作りたいといったケースでは、その子孫に許諾を取ったうえ、場合によっては対価を支払うことになる。逆に言えば、作者の死後50年経っている作品は、自由に書籍化や映画化できるわけだ。 欧米などではこの保護期間が日本より長く、70年だ。そうした背景が影響して、日本でも保護期間を70年に延長しようという話が持ち上がった。その後、文化庁で専門の会合(文化審議会著作権分科会「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」)が設けられたが、今まで「延長する」「しない」で意見が分かれていた。 そして18日、「過去の著