――流通業界でも最近は、ポイント会員の買い上げデータなどの「ビッグデータ」をコンピュータで分析することが注目されています。コンビニエンスストアのチェーンによっては、販売データの分析をもとにフランチャイズ店向けに、どの商品を発注すべきか、目安を示すようなシステムの導入が行われています。店舗のスタッフはその目安に従って、発注する。一方、セブン-イレブンでは、店舗スタッフ自身による「仮説・検証」による発注を徹底しています。同じデータの扱いでも、どこがどう違うのでしょう。 【鈴木】小売業では販売データを把握するためPOS(販売時点情報管理)システムが使われます。日本で本格的なPOSシステムを全店に導入したのはセブン-イレブンが最初で、1983年(昭和58年)のことでした。アメリカでもPOSが普及し始めていましたが、主にレジの打ち間違いや不正防止が目的で、マーケティングに活用したのは世界でも日本のセ