[ロンドン 19日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ドイツ政府は、ドイツ銀行とコメルツ銀行の合併協議について、国家を代表するような巨大銀行が誕生することを歓迎する意向を表明した。 従来のケースを踏まえれば、政府の承認を得ているこの案件は、既に話がまとまったも同然と言える。しかしこうした一種の国家資本主義的論理こそがまさに、欧州企業がより世界的な競争力をつけることを阻んでいる。 ショルツ財務相が国内の民間大手2行を一体化させたいと願うのは、バーテンダーが2人の酔っ払いにさらに酒を注ぎながら互いの身体を支えるようお願いする行為に等しい。この議論を細かく検討している規制当局者が心底から分かっている通り、問題を抱えた2つの銀行が合併したからといって、必ずしも健全な巨大銀行が出来るとは限らない。より良い選択肢は、コメルツ銀株を15%持つドイツ政府が、同行への買収提案を競わせる方向に持って