テレビ局の「報道番組強化」の実態は…… 先月、総務省のまとめた放送局の収支状況によれば、地上波テレビ・ラジオ計195社の最終損益が大幅に減少し、初めて地上波局全体として赤字に転落した。この最大の原因は昨年からの急速な景気の落ち込みだが、これがV字型に回復すると見る向きは少ない。むしろ企業はこれをきっかけに、高コストのテレビ広告を見直し、インターネットにシフトする動きが出ている。 今年はインターネット広告費が新聞を抜いてテレビに次ぐと予想されているが、テレビ広告費のシェアは約28%と、まだインターネット(約10%)の2.8倍ある(電通調べ)。しかし前者が前年比4%下がったのに対して、後者は年率2%ずつ増えているので、遅くとも10年以内に両者が逆転するだろう。つまり遠からず、インターネットは広告の売り上げベースでも最大のメディアになるのだ。 こうした動きは世界的に見られる。イギリスでは、昨年テ