まあるい顔に真っ赤な鼻とほっぺ、「ザ・健康優良児」な印象(?)のアンパンマン。 先日、そんな「アンパンマン」に関する興味深い本をご紹介したが、作者・やなせたかしが描く「アンパンマン」の歌には、実はずいぶん暗い内容が多いことをご存知だろうか。 「生きるよろこび」を説く一方には、暗く深い悲しみ「死」がついてまわるのだ。 たとえば、『それいけ! アンパンマンのおもしろ音楽館』というDVDに収録されている9曲を見てみよう。 すべて作詞は、やなせたかし先生ご本人。その中で、「勇気りんりん」は、終始楽しい曲だが、他の曲はたいがい暗い。 いちばん有名な「アンパンマンのマーチ」ですら、幸せや喜びを歌うのでなく、わからないまま終わる人生はいやだ、と最初から後ろ向き。根っこの部分は明るいわけではなく、ネガティブな発想からスタートしているのだ。 「アンパンマン音頭'99」では、自分の顔をたべてごらんと誘い、「顔