第五十回群像新人文学賞の評論部門の優秀作としてトンデモないのが入賞してしまったので、俺の中のSF業界(笑)に激震が走った*1。群像6月号(講談社)をゲットだ! 小説部門の方は、当選作の「アサッテの人」が抜群に面白い。牧野修さんの電波文の秀逸さに常に敬愛を抱いている私だが、この「アサッテの人」に出てくる叔父の文章も大したものだ。 最初に「ポンパ」とか出てきた時、どうしようかと思ったよ(笑) 群像新人文学賞「アサッテの人」諏訪哲史の内容紹介 子供の頃、吃音癖のあった叔父が失踪した。著者は叔父の残された日記と小説の断片から、叔父が意味ある世界から逸脱した「アサッテ」の世界へと旅立っていってしまった事を知るという前衛小説。 妻が生きていた頃は、《ポンパ》《チリパッパ》《ホエミャウ》《タポンチュー》とワケの分からん単語を突然叫ぶ程度であった叔父が、妻の死後、明晰な思考過程を保ちながら徐々に異世界の人