楽曲のことに関しては、なんだかんだいっても、つんく♂の裁量がユニークな磁場を生んでいる。少なくともモーニング娘。に対する総合的な印象として、そのように見える。ただ、それ以外のことでは、彼のコメントやジャッジにハラハラさせられることが少なくない。プロデューサーの中には、ミスジャッジをしたりトラブルを招いたりしても、全て計算であるかのように思われるタイプがいる。一方、計算してやっているつもりでも、周囲から「大丈夫なのか」とか「何も考えてないんじゃないか」と思われるタイプもいる。つんく♂の場合は、後者に属するだろう。盲信を生みにくいタイプ、ともいえる。 プロデューサーとしての彼の最大の強みは「人財」である。まだ全然表に出ていない才能、向上心、女性的魅力を持つメンバーを伯楽の目で選び、切磋琢磨させているという意味では、つんく♂は一つの上手いやり方をしている。モーニング娘。に限らずハロー!プロジェク