小学6年生と中学3年生を対象にした全国学力テストの参加校が2月末現在の文部科学省のまとめで7割を超えた。 民主党政権で全員参加から抽出方式に切り替えられ、さらに抽出率が文科省が示した4割から同政権の事業仕分けで3割に縮小された。 民主党と文科省は、自主参加校がこれほど多い結果をどう受け止めるのか。政策の誤りを認め、全員参加に戻すべきだ。 全国学力テストはゆとり教育で学力低下が深刻化したため、平成19年に復活し、来月20日が4回目となる。全員参加により、成績上位の自治体や学校に学ぼうという機運が出始めたばかりだ。 民主党の縮小理由は経費削減のほか、全員参加で自治体や学校の成績が公表されると「過度の競争をあおる」というものだ。日本教職員組合(日教組)は昭和30年代に同様の主張で学力テストの反対闘争をした。その結果、全国的に学力を把握する手段がなくなり、その後のゆとり教育による学力低下も見逃され