田村市常葉町の実家へ行ってきた。実家は床屋。兄夫婦がやっている。要するに、散髪目的の帰省だ。昨年6月以来だから1年2カ月ぶりか。 途中、いわき市の夏井川渓谷にある無量庵へ寄り、谷風の通る部屋で少し涼んだあと、菜園に生ごみを埋めて実家へ向かった。除染作業を告げる立て看、仮置きされた残土……。1年余前にはなかった新しい光景に、放射性物質と苦闘する住民の思いが重なった。 道行きの出発点となった無量庵に、8月1日付いわき市小川支所発の回覧チラシ「クマにご注意」(=写真)が差し込まれていた。その話から始めたい。 おとといの小欄「ミンミンゼミ」で、溪谷の上流、川前町でツキノワグマの足跡が確認されたことを書いた。川前町に隣接する小川町も当然、要注意地区になった。それを頭に入れての帰省、いやチラシを手にしてからはもっと具体的に注意をしながらのドライブになった。 チラシは当然ながら、2日付いわき民報の記事よ