“男と女の間には深くて暗い河がある”とは「黒の舟唄」の名文句ですが、男性にとって女性は、女性にとって男性は互いに“分からない部分”がある存在です。 男性にとって女性の“分からない部分”は、時に不信の対象となる一方で、時に畏敬の対象となります。そのことはエロ漫画においても女性のキャラクター造形において重要な要素となることがあり、最近では蜂矢マコト先生の作品において前者が女性の妖しい魅力の背景にあり、ZUKI樹先生の作品において後者が女性のしなやかな強さと密接に関係していることをレビュー中で論じました。 この互いに“分からない部分”が時に男女間の関係性の障壁となり(←参照 青木幹治『さよなら、おっぱい』p57, コアマガジン, 2009)、また、それを如何に克服するかやそれを超越するかという点は、エロ漫画を含めた多くの創作物における大きなテーマの一つになっています。 さて、エロ漫画は性行為およ