HOME > 特集 > 7人のワンシーンを。ー旅と人との出会いー > 「訳もなく息苦しい」と踠いている人達へ。あの頃、わたしの世界はちいさな箱の中だった 旅先でふと「こんなわたしを10年前のわたしが見たら、どう感じるのだろう?」と、頭をよぎる瞬間がある。 当時、わたしは重度の引きこもり。やり場のない怒りともどかしさを、ひたすら現実逃避という形でやり過ごすネットゲーマーだった。 「他人との歯車が、なんだか上手くかみ合っていない」 物心ついた頃、そんなことに気がついた。 当時わたしは学校に、なんとか通えている状態で。 行きたくない、と泣き叫びながら通った幼稚園時代、小学校、中学校を終えて、憂鬱な気持ちで迎えた高校生活。 40人が、まるで鳥かごのような狭い空間に閉じ込められた教室は、その場にいるだけで卒倒してしまいそうだった。 ピカピカの新築校舎は監獄で、ジリジリと朝を告げる目覚まし