イヌは人間を「ご主人様」と認識しているが、ネコはそうでもない。「毎日ご飯をくれて、ときどき遊んでくれる人、ぐらいの認識しかしてないんじゃないの?」と思うこともしばしばだが、それは当たらずも遠からずのようだ。 英国ブリストル大学の生物学者で、ヒトと動物の関係学(Anthrozoology)の研究に長年携わっているジョン・ブラッドショー博士は、自身も25年以上ネコを飼ってきた人物。そのブラッドショー博士が最近出版した著書『Cat Sense』によると、ネコは飼い主のことを「体が自分より大きくて、敵意を持たない同類」と認識しているのだとか。ネコが尻尾をピンと立てるのは仲間への挨拶であり、それを飼い主に対しても親愛の情を表現する方法として用いている。 また、ネコは元々、人間に害を与える動物(ネズミなど)を駆除する役割を担って飼われるようになり、いわゆるペットとしての役割を担うようになったのは、ネコ