現代日本を代表する詩人・谷川俊太郎と覚和歌子による、共同監督作品、「ヤーチャイカ」。 結婚を約束した恋人を亡くし、心と身体に傷を負い、小さな村へとやってきた女。すべてに挫折し、自殺にも失敗した男。女の務める小さな天文台で出会った2人は、同じ星空を眺めるようになり、やがて心を寄せ合うようになる。 主演は、映画とテレビで、もはや欠かすことのできない存在である香川照之。そして尾野真千子。音楽に丸尾めぐみ、撮影に首藤幹夫、衣装に伊藤佐智子、アートディレクターに葛西薫と、各界の最高のスタッフがこの1本の作品に集まりました。 この映画には役者によるセリフが、一切ありません。あるのは、誰による言葉なのか分からない、ナレーションのみ。効果音もほとんどありません。あるのは時系列を失ったスチール写真だけ。 撮影された1万枚の中から選ばれた、約1,000枚もの制止画が、美しい音楽をともない、不思議な波動をもって