近頃の学生は、新聞をとらなくなったという。 確かに、私の周囲でも、新聞の宅配をとっていないという学生が多い。 インターネットで十分だという人もいる。しかし、私は、新聞の将来を必ずしも悲観していない。 ネット上のニュースにおいては、クリック数を稼ごうと好奇心をそそる見出しをつけることも多い。その際のクリック数と、ニュース本来の意義の重さは必ずしも一致しない。 新聞においては、一面のトップに何を持ってくるか、社会面をどのようにレイアウトするかといった紙面つくり自体に「情報」がある。ニュース・ヴァリューに関するこのような情報性は、ネット上のニュースサイトではなかなか得られない。 一方、日本の新聞の現状に問題がないかと言えば、うそになる。 以前から不思議だと思っているのは、記事を書くのが事実上「社員」の「記者」に限られていることである。だからこそ、記事に「署名」がなくても用が足りると考える。しかし