寒い冬に冷たい川で流され、慌てているところで目が覚めた。まだブルブルと寒気がしていた。いつも、こんなたぐいの夢ばかりだ。 きょうは、令和五年十二月二十一日である。今年も、あとわずかになった。 えいっ! かけ声をかけ、寝返り、横を向く。まくら元の電機敷布のダイヤルを回す。手がいうこときかないときは、頭を上げ、あごで調節する。 布団の中がだんだん暖まる。ほっとすると、すぐにヘルパーさんの訪問で、七時に起きることになる。 ーー布団から出たくねえな。あと五分か……。 まくら元のリモコンで、テレビをつける。 画面から流れてくるのは、だいたい決まっている。情報番組〈Zip〉の〈水卜あさ美と一緒にあさごはん〉というコーナーだ。 ーーこのアナウンサーさん、おいしそうに、食べるなぁ。そうか、大人の男性に人気なのかもしれない。いや、女性のファンも多いのかも。明るくて愛嬌があるしな。朝食時間の人たちは、いっしょ