東京オリンピックの大会関係者を乗せた乗用車が1日夜、東京都内の首都高速道路で車両2台に相次いで追突する事故を起こし、そのまま走り去っていたことが警視庁への取材で判明した。女性2人が病院に搬送されたものの、けがの程度は不明。同庁は道交法違反(事故不申告)などの疑いで、大会ボランティアとして車を運転していた神奈川県に住む会社員の50代男性…
東京オリンピックの開会式では、1972年のミュンヘン五輪の際にパレスチナ・ゲリラに殺害されたイスラエル選手らを追悼するため、黙とうする時間が設けられた。ロイター通信によると、五輪の開会式でこの事件の被害者を追悼するのは初めて。開会式を巡っては22日、ショーの演出を担当していた小林賢太郎氏が過去にコントでユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を題材にしたことを…
銅製で側面に木材が使用された高尾山の山頂に設置された五輪シンボルのモニュメント=東京都八王子市で、小川昌宏撮影 東京オリンピックの開幕まで残り4日と迫った19日、開会式で楽曲を担当するミュージシャンの小山田圭吾氏(52)が辞任した。開幕直前の辞任劇に、大会関係者や有識者、街の人からは厳しい声が聞かれた。 小山田氏の辞任は、3月の演出総合統括者に続き、大会理念に反する言動が原因だった。 東京五輪はビジョンの一つに「多様性と調和」を掲げ、大会関係者は「オリパラ一体」と繰り返してきた。小山田氏が障害者とみられる同級生2人をいじめていたことはこの理念に反する。19日に記者会見した大会組織委員会の中村英正・大会開催統括は、いじめについて触れた過去のインタビューについて「(誰も)そういうことは聞いていなかった」と釈明した。 組織委関係者は「人間として許しがたく辞任は仕方ない。開幕直前までいろいろなこと
北九州市の難聴の中学2年女子生徒(13)が、幼少期に市立総合療育センターで適切な検査を受けないまま知的障害と誤って診断され、実際は難聴と判明するまで約7年半にわたって適切な治療や教育が受けられなかったとして、センターを運営する市福祉事業団に約2000万円の損害賠償を求め、福岡地裁小倉支部に提訴した。6日に第1回口頭弁論があり、センター側は請求棄却を求めた。 訴状などによると、2歳のころから言葉の遅れが見られていた女子生徒は、3歳だった2011年にセンターで知的障害・広汎(こうはん)性発達障害と診断された。だが、知的障害児向けの特別支援学校で小学5年生になった18年、担任教諭から「唇の動きを読んでいるので、耳が聞こえていないのでは」と指摘され、他の病院の検査で難聴と判明。一部の音は聞こえるが不明瞭で、言葉として聞き取ることができない「オーディトリー・…
河野太郎行政改革担当相は6日、新型コロナウイルスのモデルナ社製ワクチンについて、日本への6月末まで(第2四半期)の供給量が当初計画の4000万回分から1370万回分へ約6割減っていたと明らかにした。河野氏は「モデルナに対する世界的需要が非常に厳しい中で、モデルナ社と協議の上で決めた」と説明した。計…
政府は2日、新型コロナウイルス対策の強化に向け、飲食店の感染対策状況を利用客が報告する新たな仕組みを導入すると発表した。感染対策の「第三者認証制度」の基準が守られているかグルメサイトのアンケートに回答し、国から情報提供を受けた都道府県が「違反店」を指導する。7月中の開始を目指す。 まん延防止等重点措置を適用中の東京都などは、感染防止策の基準…
政府は、自治体や企業などでようやく加速した新型コロナウイルスワクチンの「接種ペース」に自らブレーキをかけた。接種を促しながら、肝心のワクチン供給が追いつかない見通しの甘さを露呈した格好で、自治体や企業は不満を募らせている。 発破かけるもワクチン供給で誤算 「円滑な接種が続けられるよう、今後のワクチン配分の見通しを速やかに示す」。菅義偉首相は30日の新型コロナウイルスワクチン接種などに関する関係閣僚会議で、職域接種の新規受け付け中止を表明するとともにそう強調した。 首相はこれまで、「7月末までの高齢者接種完了」「10~11月に希望する国民全員への接種完了」などの目標を次々と打ち出し、接種ペースを上げようと発破をかけてきた。29日時点の接種回数は計約4300万回に達し、現状の「1日100万回」ペースを続ければ、11月末までに12歳以上の希望者全員に接種できる計算となっている。 誤算は…
日本外国特派員協会で記者会見する日本オリンピック委員会の山下泰裕会長=東京都千代田区で2021年6月28日午後1時9分、岩壁峻撮影 東京オリンピックは29日で国際オリンピック委員会(IOC)の定める予選の終了期限となり、大会開幕の7月を迎える。新型コロナウイルスの感染リスクと背中合わせの開催となるが、IOCのトーマス・バッハ会長は「我々は犠牲を払わなければならない」と突き進む。感染対策で厳しい制限を強いられる海外勢からは「不公平」と不満の声も上がり、メダルラッシュも予想される日本に冷ややかな視線も向けられる。 「犠牲」の姿、浮き彫りに 「さまざまなところで格差が出ているのは事実。海外から来る選手にはかなりきつい制限だ。国によっては特別に隔離しないと国民の理解は得られない」。28日に記者会見した日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は、海外メディアから大会の公平性について問われると、
政府、組織委、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表者による5者協議が21日、オンラインで行われ、国内観客の上限を収容人数の50%以内で最大1万人とすることが決まった。政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長ら専門家有志から無観客開催を推…
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は8日の理事会後の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種の対象について約7万人の大会ボランティア、国内メディアを含めての拡大を検討していることを明らかにした。ただし、追加のワクチンや打ち手となる医療従事者の確保も必要なことから「接種の体制が取れるかどうか、どこまで対象にするかは検討段階」と述べるにとどめた。 国際オリンピック委員会(IOC)は米製薬大手ファイザーの協力を得て、日本向けに選手団のほか、審判や通訳ら国内の大会関係者ら計約2万人分のワクチンを無償提供する方針。しかし、ボランティアは選手と接触する可能性のある誘導役など一部に限られ、感染への不安などから約1万人が辞退する事態となり、大きな課題だった。
衆院厚生労働委員会で答弁する新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長=国会内で2021年6月2日午後4時5分、竹内幹撮影 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は2日の衆院厚生労働委員会に出席し、東京オリンピック開催について、「今の状況で普通は(開催は)ないが、やるということなら、開催規模をできるだけ小さくし、管理体制をできるだけ強化するのが主催する人の義務だ」と主張。その上で、「こういう状況の中でいったい何のためにやるのか目的が明らかになっていない」と述べ、開催する場合は感染予防に向けた政府による丁寧な説明が必要だとの認識を示した。 尾身氏は「感染リスクを最小化することはオーガナイザー(開催者)の責任。人々の協力を得られるかが非常に重要な観点だ」と指摘。その上で「なぜやるのかが明確になって初めて市民はそれならこの特別な状況を乗り越えよう、協力しようという気になる。国が
ソフトボールのオーストラリア代表到着を前に、練習会場を視察する山本一太知事(左)と太田市の清水聖義市長=太田市運動公園野球場で2021年6月1日午前10時2分、高橋努撮影 東京オリンピックのソフトボールに出場するオーストラリア選手団が1日、事前合宿地の群馬県太田市に入った。外部との接触を遮断する「バブル方式」に従って1カ月半を過ごすが、早くも「バブル」がはじける恐れが出てきた。 選手団は開幕直前までの約1カ月半、ホテルと練習する野球場との行き来に行動を制限される。清水聖義(まさよし)市長は1日、「市民が買い物に来る前に済ますやり方が…
銅製で側面に木材が使用された高尾山の山頂に設置された五輪シンボルのモニュメント=東京都八王子市で、小川昌宏撮影 57年前、「世界は一つ」とうたわれた東京オリンピックは今、国民から祝福されない祭典となりつつある。新型コロナウイルス感染拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の延長で人々の命や暮らしが脅かされる中、開催に突き進む国際オリンピック委員会(IOC)や政府の姿勢が反発を呼んでいる。 IOCのジョン・コーツ副会長は21日、記者会見で緊急事態宣言下でも五輪が開催されるかを問われ、「答えは間違いなくイエスだ」と明言した。その後、政府の見解を問われた加藤勝信官房長官も「いかに安全で安心な大会にするか」とし、IOCの姿勢をただすことはなかった。 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「感染リスクと医療の負荷について前もって評価してほしい」と述べ、開催にあたって医科学的な見地から安全の根拠
東京都立高校の普通科の一般入試は、募集定員を男女に分けて設定しているため性別によって合格ラインが異なる。都教委は毎年30~40校を対象に是正措置を講じているものの、2015~20年に実施した入試では、対象校の約8割で女子の合格ラインが最終的に高かったことが、都教委の内部資料で判明した。1000点満点で最大243点上回るケースや、男子の合格最低点を上回った女子20人が不合格とされた事例もあった。 毎日新聞の調べでは、都立高は全国の都道府県立高校で唯一、男女別の定員があり、各校とも都内の公立中学の卒業生の男女比に応じて決まる。合否は中学校が提出する内申点(300点満点)と、国数英理社の筆記試験(700点満点)の合計で決めるが、合格ラインは男女で異なる。
陸上の東京パラリンピックのテスト大会女子400メートル(上肢障害T47)で力走する辻沙絵。同じ障害のクラスで国内に有力選手は他におらず、コロナ禍で孤独な調整を強いられている=東京・国立競技場で2021年5月11日、藤井達也撮影 新型コロナウイルスの感染防止対策でソーシャルディスタンス(社会的距離)が保たれたレース後の取材エリア。彼女の声はかすかに震え、上ずっていた。 「私自身も人生をかけて取り組んでいますし、遊びではないというところだけは分かっていただけたら」 5月11日に東京・国立競技場であった陸上の東京パラリンピックのテスト大会。女子短距離代表の辻沙絵(26)=日体大助教=は開催の可否で揺れる東京大会について問われると、そう答えた。ネット上では「自分たちだけが必死にやっているみたいなアピールはやめた方がいい」などと、否定的なコメントが並んだ。 辻は正直に包み隠さず話す人だ。ハンドボール
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