建造中の大型タンカーを見下ろす展望台からの眺め=長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼工場 日本最大級の造船工場、三菱重工業長崎造船所の香焼(こうやぎ)工場(長崎市)を観光ルートに活用する検討が進んでいる。工場の重厚な景観を楽しむ「工場萌(も)え」ブームを好機とみて、建造中の巨大船を間近に眺める新スポットにしたい――。行政も巻き込み、造船の街を売り出す。 長崎造船所は戦艦「武蔵」を建造した名門。香焼工場は1972年に完成し、広さは東京ドーム26個分の約120万平方メートルある。理論上は100万トン級の大型船も建造できる。約2千人が働く。 「ツアー」の見どころは深さ15メートル、幅100メートル、長さ1キロにおよぶ「100万トンドック」(通称)。工場内に新たに桟橋を設け、観光客は長崎港からクルーズ船に乗って約7キロ離れた同工場に上陸。工場北側の高台にある展望台から眼下に広がる巨大ドックを