思考プログラムの基本は、局面がどの程度自分にとって有利か点数を付ける(評価する)ことである。局面の有利度を適切に評価することができれば、自分の打てる手のうち、最も評価の高い局面を出現させるような手を選択すればよいことになる。 局面に置かれている駒の位置・数などだけから算出した評価値を静的評価値、算出する関数を静的評価関数と呼ぶ。「静的」とはここでは先読みをしていないことを意味する。通常、静的評価関数だけで適切な局面評価を行うことは困難である。そのため、先読みを実現するのがこのミニマックス法である。 先を読んだ上で、ある局面がどの程度有利であるかを評価するには、以下の考え方を用いればよい。 読みたい局面が相手の番であれば、その局面の次に出現するすべての局面のうち最も悪い(不利な)、つまり相手にとって最も有利な(評価値が最小)手を相手は打ってくるはずである。そこで、次に出現するすべての局面の評