人には、自身の行動、発言、態度、信念などを一貫したものとしたいという心理があり、この心理を「一貫性の原理」と呼ぶ。この心理の根底には、一貫性を保つことは社会生活において他者から高い評価を受けるという考え、複雑な要因の絡み合った社会生活での将来的な行動決定においてより簡易に行動を決定することができるなどの要因があるといわれる[1]。 例えば買い続けている月刊誌が内容が面白くないと感じても、新刊が出るとつい買ってしまったり、好きな歌手のCDだからという理由だけで買ってしまうという行動などである。また一旦観だした映画はたとえ途中で面白くないと感じた場合でも、最後まで見てしまうなどなどが例として挙げられる[1]。 「自らが何らかの物事にかかわりを持っている」場合と「他人に注目されている」場合には特に一貫性の原理が働きやすい。前者では人から手伝いを頼まれ引き受けると2度目以降も断りにくくなるといった