失語症(しつごしょう、aphasia)とは、高次脳機能障害の1種であり、脳病変によって生じる後天的な言語機能[注釈 1]の障害である。「聞く」「話す」「読む」「書く」全てのモダリティが障害される。構音器官の麻痺などによる運動機能障害、先天的な構音器官の奇形などによる器質性障害など、所謂構音障害とは異なる。また、声の出なくなる失声症などとも異なる。失語症や、その他言語障害に対処する専門職業に言語聴覚士(speech-Language-Hearing therapist、略してST)がある。 失語症とは、いったん獲得された言語機能が中枢神経系の損傷によって言語の理解と表出に障害をきたした状態である。 失語症の定義には、(1)脳の言語領域の病変によって生じる、(2)後天的障害である、(3)言語機能の障害である、(4)言語の表出と理解に関わる全ての言語モダリティが障害される、という要素が含まれる[