2020年1月より、東京・渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムで、写真家 ソール・ライターの作品展「永遠のソール・ライター」が開催されます(※2020年2月28日以降、東京展の開催は中止になりました。2020年7月22日から9月28日まで、同館にて再び開催予定です。詳しくは記事末尾にある最新情報をご確認ください)。つましくも愛するものに囲まれ、聡明で穏やかな自身の美学を貫いた、ソール・ライター。今や日本でも多くのファンを獲得している彼の作品の根底には、遠く離れた日本への憧憬がありました。このコラムでは、同展出品作を中心に、ソールの生涯をご紹介しながら、彼が愛した浮世絵からの影響を読み解きます。 初公開、ソール・ライターが恋人ソームズに贈った水墨スケッチ 1977年1月1日、モデルで画家のソームズ・バントリーは、遊び心にあふれた絵画の小品20点を(おそらくは)受け取ったのでした。25×2