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タンカー事故 日本の検索結果1 - 2 件 / 2件

  • 犯罪者には田中が多い - 犯罪者には田中が多い(柞刈湯葉) - カクヨム

    「田中はやめたほうがいいです」 編集のO田川氏は開口一番にそう言った。都内某所の喫茶店で「魔法少女探偵アガサちゃん」の次話ネームを見せていた時だった。 「月刊少年ボウイ」のO田川氏はもう5年も僕の漫画を担当していて、それなりの信頼関係ができている。社交辞令的な褒め言葉は省いて単刀直入に打ち合わせを進めよう、というのが暗黙の了解だ。最近はネームを見せる前からO田川氏が不満を言いそうな点が予想できてしまうので、何を言われても大したダメージはない。だが、今回は一瞬コメントの意味がわからなかった。 「は? 田中?」 「この容疑者の女性、ホラ、田中久美恵さんって書いてるですか。名前、変えたほうがいいです」 「……ああ、それですね」 「魔法少女探偵アガサちゃん」は、コミカルな女子中学生が魔法で事件を解決するミステリ漫画。今回は温泉回だ。露天風呂で宿泊客の遺体が発見され、警察は火山ガスによる事故だと判断

      犯罪者には田中が多い - 犯罪者には田中が多い(柞刈湯葉) - カクヨム
    • 才子たち ―森有礼と石田三成― - 書痴の廻廊

      英国籍の商船が、荷降ろし中に誤って石油樽を海に落とした。 当時の世界に、ドラム缶は未登場。ネリー・ブライがそれをデザインするまでは、もう十三年を待たねばならない。 (Wikipediaより、ネリー・ブライ) 落下着水の衝撃に、ドラム缶なら堪えたろう。手間は増えるが、回収して終わりに出来た。なんてことないトラブルだ。しかし木樽ではそうはいかない。あえなく砕け、中身がみるみる拡散される。汚染域に居合わせた、不運な魚類が次から次へと水面に浮いた。 明治十九年六月の、横浜に於ける出来事である。 それ自体は取り立てて騒ぐに及ばない。以前の記事でも少しく触れたが、港湾作業中の落下事故など毎日のように起きている。流出したのも原油ではなく石油に過ぎず、タンカー事故にあらずして所詮木樽の容量だ。汚染といっても、規模のたか(・・)は知れている。 問題はむしろ、なんだなんだと三々五々に集ってきた見物人らの反応だ

        才子たち ―森有礼と石田三成― - 書痴の廻廊
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