アーヘンの和約を記念する花火大会(1749年) ヨーロッパ中の王侯がマネをしたフランスの宮廷文化 これまで〝ベルばら音楽〟として、リュリからラモーに至るフレンチ・バロック(フランス古典音楽)を聴いてきました。 太陽王ルイ14世が確立したフランスの絶対王政と、それをビジュアル的に具現化したヴェルサイユ宮殿と、そこで繰り広げられる、諸芸術に彩られた宮廷生活、文化は、ヨーロッパの諸王侯の憧れとなり、彼らは競ってその真似をすることになりました。 中でも、文化的な後進国であり、また、政治的にもまとまっておらず、独立した君主国の集まりだったドイツでは、王侯たちが自らの権威を競っていました。 その権威とは、フランス王ルイ14世が手にした、軍事力と並んで、文化力に倣うことだったのです。 そのため、ドイツ諸侯に雇われた音楽家たちは、フランス音楽をその宮廷で作曲、演奏することが求められました。 その切磋琢磨か