六本木WAVEという「音と映像の新しい空間」が、1983年11月18日にオープンした。このことを私は「宝島」の記事で知ったが、当時は旭川の高校2年生であった。タイミングよく修学旅行があり、当日は京都の新京極という商店街を怖い人と目が合わないように注意しながら歩き、ロックファッションの店でPIL(パブリック・イメージ・リミテッド)の缶バッジを買ったり、旅館で夜に騒ぎすぎて、担任の英語教師にこっぴどく怒られたりしていた。翌日、旭川まで帰る途中に東京で自由行動の時間があり、この時に六本木WAVEにはじめて行った。 1階には全米ヒット中の洋楽の輸入盤レコードが、たくさん陳列されていた。とても贅沢なスペースの使い方をしているな、と思った。店内は若者たちでいっぱいであり、誰もが都会的で洗練されているように見えた。エスカレーターを上っていくと、上の階にもレコードやよく分からないアート作品のようなものなど