中村天風著『運命を拓く 天風瞑想録』 前回の記事では第八章「人生の羅針盤」、今回は第九章「第一義的な活き方」の前半部分についてです。 冒頭で天風氏は「眼を開き安定打坐!」と説きます。 安定打坐というのは天風流の瞑想で、静かに座って目を閉じなくても、この無心の境地にすぐなれるようにしなさいという意図があります。 座禅の本来の目的は「常住坐臥」、生活している刹那刹那に必要とするものなのです。 (常住坐臥とは、座っていても寝ていても、という意味。鬼滅風にいえば全集中常中) 静かな心で 不要なことには眼にふれても、感覚に感じようと、つかず離れずでいましょう。 僕たちは見るもの聞くものに、無用にとらわれるからいけないのであって、放っておけばよいのです。 たまたまそういう境地になれる場合もあるかもしれませんが、意識的にできるように自分の心を操縦することが理想です。 心は自分のいのちを守るものなので、静