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夏目漱石 前期三部作の検索結果1 - 4 件 / 4件

  • 「三四郎」~新生活をする人必読~:夏目漱石 [感想][あらすじ][解説]

    あらすじ熊本の高校を卒業した三四郎は東京の大学へと進学し、初めて都会の空気に触れ、様々な人と出会い、自分が生活する世界を過去・学問・恋。三つの世界をみつける。それらを比較し並べて見た時、社会的迷子である青年はどのような世界で生きるのか。漱石の描いた青春小説であり、前期三部作の一作 三つの世界この作品で大きなキーワードの一つ「三つの世界」について書きたいと思います。 三つの世界を意識しながら三四郎を読む事は作品を深く理解するうえで非常に大切だと思います。 上京した三四郎は都会の生活を送りながら、自分の生活には三つの世界が存在していると考えます。 懐かしい香りがして、全てが平穏である代わりに全てが寝ぼけていて、戻ろうと思えば戻れる立ち退き場のような存在である熊本を「過去の世界」と考えます苔の生えたレンガ造りが有り、現世よりも、書物に興味を抱いて孤独に貧しく日々勉強に励む。出ようと思えば出られる

      「三四郎」~新生活をする人必読~:夏目漱石 [感想][あらすじ][解説]
    • 夏目漱石『門』~もちろん、寝ると瞑想にならない - 晴天の霹靂

      少し前に読んだ瞑想の入門書で、「瞑想中にどうしても眠くてつらいときは姿勢をただして横になって瞑想してもかまわない」と書いてあったのだ。 夏の暑さになんとなく払いきれない眠気が付きまとう炎昼、 「そういえばどこぞの高僧が、横になってもできるって書いていたし」 と思い出し、いぶかりつつも試しに瞑想中横になってみた。 姿勢と思考というのは不思議なくらい関連する。 今までなんとなく「暑くて眠くてだるいなあ」というところで行き止まりになっていた思考回路の灯火がすーっと遮るものなく遠くまで飛ぶようになる。 「あれ、今まで考えあぐねていたことが全部連絡しあって結実していくのが見えるぞ。悟りとはこのようなものか」 と思ったところでスマートスピーカーがチーンとなり「瞑想が終了しました。お疲れ様でした」と告げた。 正体もなく、ぐっすり寝ていたのである。 夏目漱石の前期三部作の最後『門』は禅寺へ修行へ行くシーン

        夏目漱石『門』~もちろん、寝ると瞑想にならない - 晴天の霹靂
      • 第2回 男同士の争い――『こころ』②|国語教育 記事一覧|WEB国語教室|株式会社大修館書店 教科書・教材サイト

        漱石没後100年、生誕150年の節目に、漱石の現代性を探る本連載。第二回は、よく知られる「先生と遺書」の章に着目し、『こころ』を教室で読む意味を考えます。人の「心」の意外な動きとは……? 三角関係を書く作家 漱石は三角関係を書き続けた作家である。ざっとおさらいしておくと、以下のようになるだろうか。 『虞美人草』では宗近一と小野さんで藤尾をめぐってガチンコの対決が行われるが、藤尾の自死によって勝者はいない。前期三部作に進むと、『三四郎』では里見美禰子をめぐって小川三四郎と野々宮宗八がそれとなく意識し合うが、美禰子が兄の友人の法学士を結婚相手に選ぶことで、これはどちらも敗者と言えそうだ。『それから』では長井代助が友人の平岡常次郎に菅沼三千代を「斡旋」したものの、平岡から三千代を取り上げるが、三千代の体調の悪化で結末はわからない。『門』では野中宗助が友人の同棲相手(「内縁の妻」と呼んでいいかどう

          第2回 男同士の争い――『こころ』②|国語教育 記事一覧|WEB国語教室|株式会社大修館書店 教科書・教材サイト
        • 「それから」~ある男が人生をかけて決断する時何を思い行動するのか:夏目漱石[感想][解説][あらすじ]

          「三四郎」についての記事はこちら関連記事:「坊ちゃん」の記事はこちら 「それから」について 「それから」は三四郎・それから・門、所謂前期三部作と言われる作品の2作目にあたります。 話の内容は高等遊民である代助が友人である平岡の奥さんで、元恋人である三千代を奪う略奪愛を書いています。 現代でも不倫・浮気などを行えば社会的信用、立場を失うことになりかねませんが、現代よりもさらに男女のルールが厳しい明治の世において略奪愛というテーマを題材にしているのも「それから」を読むうえでのポイントの1つだと思います。 高等遊民・三角関係という非常に漱石らしい作品ですが単純に略奪愛のみをかいているだけではありません。 お金・労働について作品を通して何度も「お金」「労働」について登場人物が話をしている場面が出てきます。 漱石作品を読む上で大前提として理解して頂きたいのは明治という複雑な時代背景です。 今まで封建

            「それから」~ある男が人生をかけて決断する時何を思い行動するのか:夏目漱石[感想][解説][あらすじ]
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