「好きを仕事に」という理想を掲げる人は多いが、本当に好きなことだけで成功している人はごくわずかだ。置かれた場所でいかに自分らしい花を咲かせるか、というのが多くの人が向き合う現実であろう。清塚信也さんの場合も“好き”という気持ちが始まりだったわけではない。世界的ピアニストという地位を築くまでの軌跡について語ってもらった。 「好きこそものの上手なれ」とはよく聞く言葉だが、誰しもが好きなことだけで生きていけるわけではない。そもそも「好き」という思いがなければ成功することはできないのだろうか? 親に決められた過酷な環境の中でも自分らしさを見つけ出し、マルチかつ自由自在に活躍するピアニスト・清塚さんの場合はどうだったのだろうか。 ピアノは僕にとって 木と鉄の塊でしかない 幼い頃から数々のコンクールで入賞。音楽留学やピアノの大家と呼ばれる音楽家への師事を経て、現在は国内外を問わずマルチに活躍……。華々