内藤哲也というプロレスラーがいる。 実力もルックスも持っていた内藤は2010年代の新日本プロレスの時期エースとして期待されていた。 内藤には3つの目標があった。新日本プロレスのレスラーになること。20代でIWGPヘビー級王座を獲ること。東京ドーム大会のメインイベントで試合をすること。 しかしながらおそらく運や求心力は持っていなかった。新日本のレスラーにはなれたが、他の2つは手に入らなかった。 次第に客から見放されていき、試合をすれば「しょっぱい」とブーイングを浴びるようになった。 このままではレスラーとして終ってしまう、と感じた内藤は何かを掴むため単身メキシコに渡った。「何か」であって明確な目的のない渡航だった。 しかしこのメキシコで一緒に試合をした仲間に内藤は感銘を受けた。彼らはLOS INGOBERNABLES(制御不能な奴ら)と名乗っていた。 ロスインゴに加入した内藤はその後帰国、そ