本稿は、崎山蒼志『並む踊り』のコラボレーターの一人である長谷川白紙と実施したメールインタビューをもとにした考察である(メールインタビューはこちらより)。さらに5月29日には、長谷川白紙による崎山蒼志“旅の中で”のカバー音源を収録した作品が発表され、リスナーを驚かせた。 崎山蒼志と長谷川白紙とメールを介しておこなった問答の言葉の端々には、両者の音楽に横たわる謎を紐解きうる「何か」を見いだすことができる。まるで川底に眠る宝石のようにきらきらと顔を覗かせている「何か」に手を伸ばすべく、音楽評論家・s.h.i.が二人の音楽家について考えを巡らせた。以下のテキストは、その試みの一部始終である。 崎山蒼志(さきやま そうし) 2002年生まれ静岡県浜松市在住。母親が聞いていたバンドの影響もあり、4歳でギターを弾き、小6で作曲を始める。2018年5月9日にAbemaTV『日村がゆく』の「高校生フォークソ