キヤノン通信――12号 第3のトップランナー────500 万台を突破したキヤノンの複写機技術──1989.6(入稿原稿) 【キヤノン通信 12号 1989.6.30】 【特集】第3のトップランナー────500 万台を突破したキヤノンの複写機技術 20年前、日本の複写機は青焼とよばれるジアゾ複写機が一般的でした。時代はようやく静電電子複写機に向かって動きはじめたところでした。 当時、普通紙複写機(PPC=プレーンペーパー・コピア)は米国ゼロックス社の独占状態にあり、それに対抗するには米国RCA社のEF(感光紙を使用するエレクトロファックス複写機)の特許を使って、比較的シンプルな構造の複写機を作るしかなかったのです。 そこに新しく参入したキヤノンは、大胆にも「将来の複写機は普通紙複写機でなくてはならない」というトップの大方針を掲げ、ゼロックス社の特許の厚い壁を独力でくぐり抜けることを決意し