日本のVCは、投資が盛んになり始めた2000年頃がネットビジネス黎明期と重なっていたことから、研究開発型ベンチャーへ投資する比率が必ずしも高くありません。大学系VCやファンド規模の大きいところを除くと、VCの多くはネット系ビジネスへの出資を主としています。最近でこそネットやモバイルの適用範囲がリアルビジネスに広がってきつつあるものの、「ディープテック」と呼ばれる領域は、まだこれからの発展が期待されるところです。 独立系VCの中でもディープテック領域で活発に投資やコミュニティーづくりを続けていることで知られているのが、ANRIパートナーの鮫島昌弘氏です。東京・本郷にある東大キャンパス前にスタートアップ向け施設「NestHongo」を2016年に立ち上げたり、量子コンピューターのスタートアップ「QunaSys」へ出資していることで知られています。 ともに東大院卒の理系、かつ研究者を志していたも