スイスチーズモデルとは、イギリスの心理学者ジェームズ・リーズンが提唱した、ヒューマンエラーから事故・トラブルに至るモデルのことです。事故は単独で発生するわけではなく、複数の事象が連鎖して発生するという考え方です。 事故やトラブルが想定される事象に対して、いくつかの「防護壁(エラーを防ぐ要素)」を設けます。通常、この防護壁を何枚も重ねて立てることによって事故を防止します。しかし、これらの防護壁の脆弱な部分や連鎖的なエラーといった「穴」を次々に通過してしまうと、事故・トラブルに至ります。 このように防護壁に穴があいていることをスライスしたスイスチーズの姿にたとえ、「スイスチーズモデル(Swiss cheese model)」として提唱されました。 製造業の現場におけるスイスチーズモデルの考え方 スイスチーズモデルは、工場はもちろん、医療現場や建設現場などエラーの回避と安全性が求められる場におい